劣等感やコンプレックスの活用法
今回は人間ならおそらく誰でも持っているであろう「コンプレックス」について書いてみたいと思います。
精神世界の話でもポジティブ、ネガティブというプラスとマイナスがあるように、このコンプレックスという感情はどちらかというと、「負の感情」に分類されると思います。
よく精神世界では、
「ネガティブはダメ、ポジティブはいい」
と言われますが、いつもこのブログで言うようにこの世界はそんな単純ではないです。
この世界は二元性なので、天秤のようにどちらかに偏ればその反対側に影響します。
→二元性とは?スピリチュアルにもある話をわかりやすく説明します
コンプレックスは負の感情ですが、感情というものは自分の心の声を教えてくれるサインとも言えます。
- 「いい感情=正しい」
- 「負の感情=ダメ」
という単純な話ではなく、感情に無駄なものはなくてそれぞれにメッセージ(意味)があります。
そしてこのコンプレックスにも当然意味があり、メリットデメリットが同時に存在するんですね。
ではコンプレックスのメリット、デメリットの話に行く前に、劣等感との違いについて少し説明したいと思います。
コンプレックスと劣等感の違いとは?
コンプレックスに似た言葉で「劣等感」というものがあります。
これに関して少し気になったので調べてみたんですが、劣等感というのは例えば学校のクラスの中で「自分一人だけ出来ない事がある」というような場合に起きる、
「自分はダメな人間なんだ、、」
という感情です。
少し難しい言葉では、所属感の欠如とも言います。
ようは「自分だけ持っていない」という欠如感からくる感情の事ですね。
これは身体的、経済的、家族的、仕事面などあらゆる事に当てはまる事で、ようは自分の足りない部分にフォーカスしている状態です。
この劣等感というものの定義は、とてもわかりやすいですよね。
そしてコンプレックスの定義は少し違っていて、人生を生きていく中で生まれたいろいろな負の感情の複合体というような位置づけになります。
簡単に言えばコンプレックスという大きなカテゴリーの中に、劣等感という1つの負の感情の種類が存在するといったイメージですね。
「劣等コンプレックス」という言葉もあるように、白黒ハッキリ境界線を付けるという事は難しいと思います。
といういうより、そんなこと自体する必要もないです。
こういう話を掘り下げていくとやたら難しい用語や話が出てきますけど、専門家になる場合以外は正直別に必要ない知識かな~というのが素直な感想です。笑
ここではコンプレックスについて、だいたいのイメージが掴めればいいと思います。
ダイアナコンプレックスとは?
コンプレックスの話の1つに精神分析の用語で、「ダイアナコンプレックス」というものがあります。
このダイアナとはギリシャ神話に出てくる「アルテミス」のことで、このアルテミスは狩猟を司る強くて勇敢な森の女神の事です。
このアルテミスはとても能力が高い女神なんですが、それ故に周りの男をバカにするという欠点がありました。
この話にあるように人より能力が高いという事は、たしかにこの世的にいい部分に見えますが、「光があれば影がある」のと同じで、それによって損したり痛い目にあったりするという場合があります。
「コンプレックスを克服したい!」
という人は世の中にたくさんいると思いますが、そもそもこのコンプレックスがあるおかげで、人生をよりいいものにするきっかけになったりします。
マイナスとプラスは常に表裏一体で、今マイナスに見えるものは本人次第でプラスに変換する事ができます。
コンプレックスのおかげで強くなれるし成長できる
世の中にはコンプレックスをなくす方法などの情報がありますが、極論を言えばコンプレックスは無くさなくていいと言うか、完全には無くならないものです。
最初にも言ったようにこの二元性の世界では、「負の感情だけを無くす」という事は仕組み上できないんですね。
陰と陽という言葉があるように、この世界では負の感情が存在するには正の感情がいるし、逆に正の感情が存在するには負の感情が必要になるという、2つあって1セットです。
この仕組みに逆らって無理に負の感情を抑えつけたり無くそうとすれば、悪循環を起こして逆に人生がおかしな事になる可能性もあります。
なので負の感情というのは「なくす」のではなくて、自分の中で認める、飼いならすほうがいいです。
コンプレックスは負の感情の中の1つですが、こういう負があるおかげで世の中的にはバージョンアップできるし、個人レベルでも成長する事ができたりとより人生を豊かにするきっかけになります。
(´_ゝ`)そうなん?
例えば会社レベルで見ても、、
「うちの商品は完璧だからこれ以上何もしなくても大丈夫~!」
「うちの商品はライバル会社の商品と比べるとまだまだだから、もっと改善していかないと!」
どちらの会社の考え方が、これからより良い商品を作るのかは一目瞭然ですよね。笑
「今」に完全に満足してしまったら向上心がなくなります。
逆に劣等感があるおかげで、社会全体で見ても成長することができます。
人に当てはめてみても、例えばボクシングの元世界チャンピオンで有名な内藤大助さんも、
「学生の頃にイジメられていたヤツらを見返したい!」
という強いコンプレックス、劣等感があったからこそ人より努力できたし、世界チャンピオンにまでなれたんだと思います。
逆に内藤さんの学生の頃がいわゆるリア充だったら、ボクシング自体やっていなかったかもしれません。
そしてボクシング繋がりの話では、昔有名なボクシングトレーナーが言った言葉で、
恐怖心がないボクサーはいない。
恐怖心は「火」と同じ。
扱い方によって敵にもなるし味方にもなる。
恐怖心はなくすんじゃなくて飼いならすんだ。
たしかこんな感じの事を言っていたんですが、このトレーナーの言う恐怖心の部分は今回のコンプレックス(劣等感)と本質的には同じだと思います。
コンプレックスもあまりに受けすぎるとストレスにもなるし、精神的にもよくはないです。
ただそういった負荷がかかる分、反転して強くなったり成長できたり、より人の痛みを理解する事もできます。
これは「幸せ」「不幸」という二元性みたいなもので、この世界に幸せしかなかったら、その状態はもう幸せかどうかもわからないですよね。
この世界にコンプレックスがなかったら、さっき言ったような強さ、成長、人の痛みを知るといった機会も無くなります。
例えばスピリチュアルの世界で悟り系のお話では、「すべて完璧」という言葉があります。
これはこれでそういう1つの視点であり間違いではないんですが、この言葉を無理にこの世界に当てはめてしまうと、人としての成長はないですよね。笑
こういった視点はあくまで「一時的な避難場所」であり、この二元の世界で常にいる場所ではないと僕は思います。
まとめ
この世界でコンプレックスというものが存在するのにはちゃんと役割や意味があり、デメリットがある分それだけのメリットもあるという事です。
本人次第ですがこのコンプレックスというもののおかげで、人生をより豊かにする事ができます。
僕自身、過去に自分がやっているお店の売り上げが右肩下がりになり、そこから右肩上がりにする事が出来たのは、
「なんでオレはこんなにダメな人間なんだ、、」
という劣等感の「おかげ」なんですね。
あの頃はコンプレックス、劣等感の塊でしたけど、だからこそリア充の人よりも行動できたんだと今は思えます。
そういう意味でもコンプレックスという負の感情のおかげで、いい状態の「今」があると僕は思います。
というわけで今回は「コンプレックス、劣等感」についてのお話でした。
「過去を変えることはできる?」についての記事はこちらです。
ノリさん、こんにちは✨
今回の記事のなかで、劣等感とコンプレックスの説明がとてもわかりやすかったです。
とくに「なんとなくこんなもの」と漠然と思っていた劣等感を「所属感の欠如」というふうにまとめてあったので、とても対象化して捉えやすくなりました。
(劣等感もコンプレックスも)自分の経験からも、なくそうとするとよけいにこじれたりすることが多かったですね。
私はまだ(負の部分を)飼い慣らすまではいかないと思うのですが、すべてとはいかないけど、認めてしまったほうが自分で想像するより楽になることは実感しています。
デメリットだけでなく、メリットの部分に注目すれば、人生に役立つ情報になるんだなあと思いました(*´∀`)♪
劣等感やコンプレックスと言うと一般的には「デメリット」の部分に焦点を当てがちですけど、デメリットがあるという事は同時に「メリット」の部分もあるって事なんですよね。
自分の中の「負の部分を認める」というのは僕も人生において大事な事だと思います。(^^)
コンプレックスを認める事は自分を成長させる上でとても重要な事。でも、大人になって自身の力だけで身につける事はとても大変な事。幼少の頃より ダメな部分も失敗した事もひっくるめて親から肯定してもらう事
ペンジャミンさんコメントありがとうございます。